身体を正しい状態にすればPMSは改善できます!

初めまして、まつむら鍼灸整骨院院長の松村です

院長 松村正隆

私は、19歳から整骨院で修業を開始し、すでに20年以上、のべ15万人以上の患者さんを治療させていただいてきました。
そんな臨床経験の中で、腰痛や肩こりを訴えて受診された女性の患者さんに「先生、実は・・・」と相談されることが多いのが月経前症候群(PMS)です。生理前になると・・・

  • 腰が痛くなる
  • 全身がだるくなってしまって動く気力がなくなる
  • 寝不足でないのに1日中眠たい
  • 顔がほてる
  • 便秘になる
  • 意味もなくイライラする
  • ボーッとしてしまう

このような症状が続くなら、月経前症候群(PMS)の可能性が高いです。その結果として

  • 夫婦(恋人)仲が険悪になり気まずくなる
  • 仕事に手がつかず、つまらないミスをしてしまう
  • 子供にもイライラしてついつい怒りすぎてしまう
  • 何もやる気がでず、自暴自棄になってしまう
  • 家に引きこもってしまって気分が鬱になる

など、実生活にも支障が出て、困ることも多いと聞きます。

今回、開業してからたくさんの月経前症候群(PMS)の患者さんを診てきた経験から、月経前症候群(PMS)について書かせていただきたいと思いますので、上記のような症状でお悩みの方はぜひじっくりとお読みください。

日本ではまだ知られていない月経前症候群(PMS)

日本における月経前症候群の扱い

海外では、30年以上も前から月経前症候群(PMS)の研究がされており、専門的な治療や改善方法などを相談できる医師や病院、PMSセンターなどが存在します。しかし残念ながら、日本ではまだ月経前症候群(PMS)を、女性特有の「生物的現象」と捉えるか、「病気」と分類するかについて、 研究者・医師の間でいまだ議論が続いており、日本で「PMS」という言葉が一般に知られるようになったのはここ数年という状況。海外と比較すると、月経前症候群(PMS)について、まだあまり知られていないのが現状です。

そのため、症状がありながらもそれが月経前症候群(PMS)が原因だとわからずに、一人で悩んでしまっている女性も少なくないでしょう。実際、私自身も結婚するまで月経前症候群(PMS)というものは名前は知ってはいましたが、あまり興味を持っておりませんでした。

私が月経前症候群(PMS)の治療を行うようになったきっかけ

実は私の奥さんが月経前症候群(PMS)でして、あまりの気分の浮き沈みに結婚してすぐにも関わらず本気で離婚を考えたことがありました。奥さんも毎月つらかったでしょうが、正直私も精神的に参りました。(詳細は後述させていただきます)

この経験から、月経前症候群(PMS)のことを正しく知り、改善していかないと、症状でお悩みの女性だけでなくその周りの人たちも不幸になってしまうのではないかと思います。

月経前症候群(PMS)の原因

先に結論を書いてしまいますと、月経前症候群(PMS)の原因は未だはっきりとわかっておりません。
女性ホルモンと「脳内の『ドーパミンやセロトニン』と言った喜びや快楽に関係する物質と関連している」とも言われてはいますが、まだ科学的に何も証明されていないのです。

ただ、東洋医学的に診ると少し違ってきます。

東洋医学 五行

東洋医学では[肝・心・脾・肺・腎 かん・しん・ひ・はい・じん]という、五臓に、気(エネルギー)、血、水がバランスよく循環している状態を「正常」と見なします。

東洋医学の「五臓」
ちなみこの東洋医学でいう「五臓」とは、西洋医学的な内臓の意味ではなく東洋医学における分類のようなものです。

2005年に開業してから現在まで、たくさんの月経前症候群の女性を診させていただきましたが、ほとんどの人が似たバランスの崩れ方をしていることがわかりました。

その経験から、「なぜホルモンバランスが崩れるのか」「なぜ症状が出るのか」ということの答えのひとつは、食生活、職場環境、日々の生活習慣にかなり影響されていると考えられます。

投薬治療のリスク

東洋医学から考えると、月経前症候群(PMS)は明らかに生活習慣によるバランスの崩れが原因なのですが、西洋医学では原因がはっきりとしていないからと、症状を抑えるために投薬治療を行う病院がほとんどです。

投薬治療で代表的な薬と言えばピルですが、ピルは症状を抑えるために排卵させないようにする薬なので、「いつまで飲めばいいの?」という疑問が続きます。そのほかには、むくむなら利尿剤、腹痛や腰痛なら痛み止め、イライラや不安感には精神安定剤や抗うつ剤という処方も見受けられます。

しかし本来なら、ピルのような女性ホルモン剤の投与も安易にするものではないと思います。

ホルモン剤の投与に慎重になる理由

スポーツや競技の世界では男性ホルモンを投与することで有名な「ドーピング」というものがあります。オリンピックを始め、たいていの種目ではドーピングは禁止されています。しかし、日本ではあまりなじみがないそうですが、ボディビルやフィットネスをする人の中には筋肉を増やしたいという理由で男性ホルモン(ステロイドホルモン)を服用、注射するトレーニー(筋トレする人)がいます。アメリカでは結構身近でそれ専門の病院もあるほど。

しかし、もともと身体で作られるはずのホルモンを大量に摂取、投与すると、身体は「男性ホルモン、いっぱいあるから作らなくていいよね」と判断し男性ホルモンを作ることをサボりだします。これを専門用語で「廃用性萎縮はいようせいいしゅく」といいます。

「廃用性萎縮 はいようせいいしゅく」という副作用について

男性ホルモンを作ることをサボっているとその機能が弱まっていくため、男性ホルモンの摂取、投与を辞めると「睾丸の萎縮」「女性化乳房」「前立腺肥大」「肝臓の機能障害」などの副作用が出ます。

ですから、男性ホルモン(ステロイドホルモン)を使用している人たちは、数ヶ月使用し、数ヶ月休むということを繰り返しているのです。

廃用性萎縮

女性ホルモン剤の服用をやめると起こりうる症状

男性ホルモンと同じく女性ホルモンも身体で作られるものですので、女性ホルモンが少ないからという理由で女性ホルモンの薬を服用すると、同様のことが起こってもおかしくはありません。

だから、ホルモン剤(ピル)の服用をやめた方に、ホットフラッシュや不安感、イライラといった症状が出るのでしょう。
それを考えると、月経前症候群(PMS)においては、よほど日常生活もままならないほど症状がひどくない限りは、いきなり投薬治療を選択するのは好ましくないかもしれません。

もし投薬なしに、セルフケアと東洋医学で月経前症候群(PMS)を改善できるのなら、絶対にそれにこしたことはないと思います。

月経前症候群(PMS)を緩和させるために自分でできる3つの対処法

①食事

血糖値が急激に上がるものを食べないようにする

血糖値が急上昇するもの
砂糖がたくさん入ったお菓子や炭酸飲料などの飲み物、チョコレート、ケーキ、果物などは、糖質がすぐに身体に吸収されてしまうため急激に血糖値が上がります。
血糖値が急上昇すると?
血糖値が急激に上がると、血液中のタンパク質が結びつき「糖鎖タンパク質(とうさたんぱく質)」というものになります。
糖鎖タンパク質とは?
この糖鎖タンパク質には血管の壁を傷めつける働きがあります。つまり血糖値が急激に上がるとそのままでは血管の壁を傷めてしまうのです。
血糖値を下げるために
そこで私たちの身体は、血糖値を下げるために「インスリン」という物質をたくさん出します。すると今度は急激に血糖値が下がってしまい、低血糖状態になります。
低血糖状態になると?
低血糖状態になると、「闘争ホルモン」と呼ばれるアドレナリンが分泌されるためイライラしてしまいます。

このように、[血糖値が急上昇するものを食べる→イライラする]という作用以外にも、糖質の過剰摂取は脳に悪影響を与えることがわかっております。つまりは「あまり間食をしないで、規則正しい食生活を送ることが大切だ」ということになります。

炭水化物はゆっくり吸収されるものを選ぶ

炭水化物とは「糖質+食物繊維」です。

例えばお米。

白米と玄米なら、同じ炭水化物でも玄米のほうが食物繊維が豊富です。パンも普通のパンより全粒粉パンやふすまパンのほうが食物繊維が豊富です。
いわゆる「GI値」が低い食品を選択することで、血糖値の急激な上昇、下降を予防することができます。

GI値(ジーアイち)とは?
食品ごとの血糖値の上昇度合いをあらわす数値です。GI値が高いと血糖値が急上昇しやすくなります。
白米より玄米
食パンよりふすまパン

足りない栄養素はサプリメントを活用する

サプリメントは怪しいのでは…?
そう思われる方もいらっしゃるでしょう。実際、怪しいサプリメントが多いのも事実です。しかし、正しい知識があればそんな怪しいものの被害には遭いません。そして正しい知識と言っても、専門家のような細かい知識は必要ありませんのでご安心ください。

実は栄養素というのは、それ単体では働きません。

たとえば「お肌に良いから」とビタミンCをたくさん摂っても、ビタミンCと一緒に代謝される他の栄養素も一緒に摂取しなければ意味がないだけでなく、逆にその栄養素が不足してしまうのです。

そもそも、「『◎◎に効く栄養素』というもの自体が存在しない」ということだけ知っておけばいいのです。

最近はマルチビタミン、マルチミネラルという、必要な栄養素が全部入ったサプリメントが売られています。食事に気をつけながらそれらを摂取していれば問題ありません。(※当院ではサプリメントの販売はしておりません)

マルチビタミンサプリメント

タンパク質を意識して摂る

タンパク質をしっかり摂る

人の身体は全てタンパク質からできています。それこそ、女性ホルモンの材料は植物性タンパク質。ですので、肉類(牛肉、豚肉、とり肉)、魚、豆類(納豆、豆腐)を積極的に摂取しましょう。毎日同じ食材よりも、できれば色々変えたほうが効果的だと言われています。

②軽い運動

私の友人の女性の理学療法士の先生が、婦人科疾患、特に不妊に対しての研究をされています。その先生と以前、臨床での意見が合致してこんな話で盛り上がりました。

卵巣・子宮 = 骨盤内臓器(こつばんないぞうき)

子宮・卵巣は骨盤内臓器

月経前症候群(PMS)に限らず、月経困難症、不妊、そして月経前症候群(PMS)という、いわゆる婦人科系の悩みを抱えている方のほとんどが骨盤内臓器、すなわち卵巣や子宮の血流が悪いことがわかっています。実際にその理学療法士の先生は、この内容で日本代表としてカナダで論文を発表されております。

デスクワークでずっと座りっぱなしだったり、美容師さんのお仕事や接客業などでずっと立ちっぱなしになったりすると、より顕著に骨盤内臓器の血流が悪くなります。ウォーキングやヨガ、骨盤底筋トレーニングなどが骨盤内臓器の血流をよくすることができると判明しておりますので、定期的に軽い運動をすることは月経前症候群(PMS)の対処法になると考えられます。

☆当院でも運動指導をさせていただいております。

③よく温める

これも骨盤内臓器の血流をよくすることが目的です。忙しいからとシャワーですませてしまうのではなく、毎日は無理でも、時間のある時はゆっくりお風呂に浸かりストレッチをする、冬はおへその下あたりにカイロを貼るなどで、血流は改善していきます。なお、おへその下にカイロを貼るときは低温火傷にご注意くださいね。リラックスも兼ねて、たまには岩盤浴やサウナに行くのも良いのではないでしょうか。

私が行う月経前症候群の治療

では、月経前症候群(PMS)でお悩みの患者さんに、私が実際に行う治療について説明させていただきます。

①問診

問診

先述させていただいたように、月経前症候群(PMS)は生活習慣の中に問題が潜んでいることがほとんどです。しっかりお話を聞かせていただき、まずはその問題を探っていきます。

②検査

検査

月経前症候群(PMS)の治療は、東洋医学主体の治療となりますので、東洋医学的な検査である脈診、舌診などを行い、あなたの身体が東洋医学的にどうなっているのかを調べていきます。

③ハイチャージ療法

ハイチャージ療法
細胞を活性化させるドイツの最新機器ハイチャージを、月経前症候群(PMS)を含めた婦人科系の症状に特化した当て方で、全身と骨盤内臓器の血流をよくしていきます。この方法は兵庫県では、私がお伝えした数名の先生以外ではできない方法となっておりますので、西宮、芦屋、宝塚、尼崎あたりの阪神間では間違いなく私だけができる治療です。

④東洋医学的鍼灸治療

東洋医学鍼灸
[②検査]でどの経絡のどの経穴(ツボ)に鍼を打つかを決めておりますので、そこに鍼を打つことで、気、血、水の循環を改善していきます。

⑤整体治療

整体治療
身体の歪みを整えると、全身の循環がよくなります。患者さんからよく「整体してもらったらよく眠れたわ〜」と言われるのですが、それも循環が改善されたから。私が行う整体は、手首や足首などを使って全身を整えるソフトな整体を行います。この整体法は、古くから伝わるもので、様々な整体技術の源流になった、いわゆる元祖の技術です。

適切な治療の頻度

月経前症候群(PMS)は身体そのもの、いわば体質を変えていくことがとても重要です。

月経周期に合わせた治療スケジュール

実は月経(生理)は、右の卵巣から排卵される月、左の卵巣から排卵される月が交互にありますので、2ヶ月を1クールと捉えて経過を観察していきます。まずは2週間に1回の治療を2〜4ヶ月継続し症状の変化を観察します。そして症状が軽減してきたら、さらに2〜4ヶ月間、月に1回の治療を続けて徐々に治療頻度を落としていく形が理想的です。

1日5名様までしかお受けできません

月経前症候群(PMS)は、しっかり問診と検査をし、その原因を見極めていかなくてはならないため、初診時には治療の時間以外の時間がかなり必要となってきます。すでにたくさんの患者さんのご予約が入っている都合上、1日に診ることができる初診の数は5名までが限界となっております。

治療費

初回
14,800円
2回目以降
一律9,800円
再診料
14,800円(前回から3ヶ月以上経過した場合)

*価格はすべて税込みです

「今すぐ治療!」とあせらないで

あなたの月経周期と照らし合わせてからご予約ください

あせらなくても大丈夫です

月経前症候群(PMS)の場合、生理前は症状がつらいけど、生理が終われば何事もなかったかのようになるという方がほとんどです。また、症状が出てしまっている時に治療をしても、その症状がすぐに改善されることはありません。それを考えると、前回の生理と次回の生理の中間くらいのタイミングで治療をしていくことが重要になります。

月経前症候群(PMS)の症状が出始める少し前に治療をするか、生理が終わってすぐのタイミングで治療をするのが良いでしょう。

しかし、先述させていただいたように、現在たくさんの方が受診されている都合上、ご希望の日時にご予約をお取りいただけるかどうかわかりません。ご自分の月経周期がある程度おわかりなら、できれば前もってご予約を入れておいたほうが良いと思います。

明日以降のご予約はネットからもお取りいただけますし、受付時間中(平日11:00〜21:00、土曜・祝日9:00〜13:00)でしたらお電話でご予約も可能ですので、お待ちしております。

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月経前症候群(PMS)はみんながつらい…

最初に少し書かせていただきましたが、実は私の奥さんが月経前症候群(PMS)だったことが、私自身が月経前症候群(PMS)の治療を始めるきっかけとなりました。

生理の時におなかが痛い、腰が痛いというのはわかりますし、機嫌が悪いのも「あ〜、生理中やから仕方ないな」と思っていました。
しかし、まだ生理にもなっていないのに、「な〜」としゃべりかけたら普通の時は「なに?」となり、普通に会話が始まるのですが、たまに「な〜」としゃべりかけたら「ああッ!?(怒)」といきなり喧嘩腰に返されるということがあったのです。それまで別に口論してたわけではないですし、むしろ普通に会話してたにも関わらず。

結婚して数ヶ月で、それを何度か経験するうちに私は結婚したことを後悔しました。いつ機嫌が悪くなり、喧嘩をふっかけてくるかわかりません。当時はまだ院を開業して1年ほどしか経っていなかったため、スタッフの育成や開業資金の借り入れのプレッシャーなどで私自身もストレスが多い環境だったため、本気で離婚を考えました。

その時の私は、まさかそれが月経前症候群(PMS)だとは思わず「急に機嫌が変わって喧嘩をふっかけてくる」と思っていたため、私も引き下がりません。そうなると口論となり、うちの奥さんは私を無視しだします。それがまたイライラするため余計に喧嘩となる、そんな生活が続き、奥さんと会話することすら嫌になりました。頭の中では「いつ離婚を切り出すか」ばかりを考えていました。

正直、あの頃は本当に自分の奥さんが大嫌いでした。
「機嫌がコロコロ変わって、こっちは何も悪くないのに急に怒って喧嘩ふっかけてきて、謝りもしない」と思っていました。(まあこれは元々の性格由来かもしれませんが 笑)

そんな時、うちの奥さんがたまたま月経前症候群(PMS)のことを知り、「私、これかも」と言ってきました。調べれば調べるほど、「なるほど」となりました。元々月経困難症や生理不順、不妊の治療はしておりましたので、それを応用してやってみたところ、数ヶ月で月経前症候群(PMS)の症状はなくなりました。

もちろん、生理前特有のだるさや機嫌の悪さが全部なくなったわけではありませんが、急にキレて喧嘩をふっかけてきたり、これみよがしにため息をついて不快な思いをするということはなくなりました。生理前、生理中でも普通の会話が成立するようになったのです。

私は男性ですので、どう頑張っても女性視点にはなれません。私が思ったのは、月経前症候群(PMS)の被害って、それに悩んでいる女性自身も月経前症候群(PMS)ということがわからずに毎月嫌な思いをしているかもしれないですが、それと同じ数、いや、一人の女性につきもしかすると複数人の被害者が存在するのではないかと思ったのです。特にそれが男性なら、余計理解できません。私のように。

私の場合はたまたま医療のプロで、治療ができたから解決できたものの、月経前症候群(PMS)の症状が原因でその女性のパートナーである男性が不快な思い、理不尽な思いをしているのではないかと思ったのです。治療ができる私でさえ離婚を考えたほどです。

中にはもっと離婚の危機に瀕しているご夫婦や、今思えばこれが原因だったかも?という感じで彼氏、彼女と喧嘩別れをしてしまったということがあるかもしれません。それが整体、鍼灸の力で解決できるのなら、感じなくても良いストレスから解放されるのではないかと思い、月経前症候群(PMS)の治療を始めたのです。

(柔道整復師・鍼灸師 松村正隆 監修)

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