失敗しない治療院の選び方

接骨院・整骨院で健康保険が使用できるのは「捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼」のみです。

しかし、最近は肩こりや腰痛、ヘルニアなどで受診しても、なぜか健康保険が効いてしまう接骨院・整骨院もありますが、どのような言い訳をしようと、捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼以外健康保険適用にはなりません。

接骨院・整骨院のホームページをご覧になったときに、そこをはっきりと書かず、例えば首や肩のあたりを手で押さえて痛そうな顔している絵だけが載っていたり、はっきりと「捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼」と書かずあやふやな表現をしている院は「肩こりや腰痛などをどこかの関節の捻挫や打撲などに置き換えて保険を請求する」という方法を取っていることが多いので気をつけましょう。

よく「原因があれば肩こりでも保険が効きます」というところも多いですが、それは接骨院・整骨院側の勝手な解釈であり、肩こりで保険が効くことはありえません。

どのような理由があっても接骨院・整骨院では慢性的なものを保険で治療することは違法行為にあたりますので、そのような違法行為をする治療院には最初から行かない方がいいでしょう。

もしも「わかっているけれども安くマッサージしてもらえるから」という理由で故意に保険を利用した場合は、あなたまでもが同罪ということになってしまいます。

捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼でないものを、捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼ということにして不当な利益を生む、またはそれと共謀するということは立派な詐欺罪となってしまいますのでご注意ください。

混合医療とは、たとえば「本当にどこかの関節を捻挫してその関節の治療のために自費治療をした場合は、保険治療分も全額自己負担する」という決まりがあり、これを「混合医療の禁止」と言います。

最近よくみかける「保険治療＋延長料金」や「保険治療＋整体」といった、保険治療と自費治療を併用するという方法は、すべて混合医療にあてはまります。

肩こりや腰痛などの慢性的な症状の場合は先述したように論外ですが「保険治療と自費治療のセット」を堂々と公言している接骨院・整骨院のほとんどが、本来は保険が効くはずのない慢性的な症状を、捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼に置き換えて請求する、ということをおこなっています。
どれだけホームページなどで良いことが書いてあっても、受診されない方が良いでしょう。

逆に「保険が効くのは捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼だけ、後は自費だ」としっかり告知している院は法令遵守されている治療院だと思います。

電話での問い合わせの応対での判断の仕方もあります。
もしあなたが肩こりでお悩みの場合、一度接骨院・整骨院に電話してみてください。

「肩こりなんですけど、健康保険は効きますか？」

この問いに対して「効きます」という接骨院・整骨院はほとんどないと思います。
しかしながら、肩こりなどの慢性的な症状をも保険で治療している接骨院・整骨院の多くは次のように言うと思います。

「肩こりは症状ですので、原因を診てみないとなんとも言えません。ぜひ一度ご来院いただいてみてはいかがでしょうか？」

文言に多少の差はあれど、だいたいこのような内容の回答をしてきます。

本来はどのような原因であれ、捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼以外で保険は効きませんので、このように回答する接骨院・整骨院もやめておいた方がいいでしょう。

このような場合は、保険適用でないはずの慢性的な症状を、捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼にすり替えて保険請求するところがほとんどです。

逆に、はっきりと「肩こりは保険適用ではありません」と言う接骨院・整骨院は正しく健康保険を取り扱われている治療院だと思います。