ホントは怖い、肩こりや首のこり
TAGS: うつめまいテレワークリモートワーク疲労感

こんにちは、院長の松村です。
2019年の国民生活基礎調査では、肩こりで悩んでいる人数は男性で2位、女性で1位というデータが出ています。

画像引用:2019年 国民生活基礎調査の概況
実はこのランキングはもう何年も変わらずなので、古くから日本人の多くが肩こりに悩まされていることがわかります。
そんな肩こりなんですが、実はネット検索のデータを見ていると、そのほとんどが「肩こり お風呂」とか「肩こり ストレッチ」というような〝自分でなんとかする〟系の検索が多いです。
その次に多いのが「肩こり マッサージ」という感じで、いわゆる〝治す〟系はまだ出てきません。
「肩こり 整体」や「肩こり 鍼灸」という感じで、いわゆる〝肩こりを治そう〟という検索はほんの5%ほどという結果になています。
しかししかし、肩こりって「単にそのときスッキリすればいいやん」とかで指圧機で自分でゴリゴリしたり、マッサージ屋さんに行ったりという感じで、その場限りの気持ち良さとスッキリ感を求めてしまったり、「どうせ治らないし」と思って放置したり先述したようにマッサージなどでごまかしたりするのって、実はむっちゃ危険なのです。
そこで今回は、肩こりや首のこりについて書かせていただきたいと思います。

肩こりの原因

肩こりの原因は、超カンタンに言うならば身体のバランスが悪くなることで起こります。
これに関しては最近はネットやYouTubeでもたくさんの人が言っているのでご存知の方も多いように思います。
実際、肩こりで当院に受診される方も「ずっと肩こりでマッサージ受けてきたんですけど治らなくて・・・。身体がゆがんでるからかなと思って来ました」とよく言われます。
ではなぜ身体のバランスが崩れるのでしょうか?
その原因をいくつか紹介させていただきたいと思います。

ストレス

ストレスを感じない人はいませんが、例えば〝上司に怒られた〟という出来事でも、そのときはイライラしたり落ち込んだりしたとしてもあまり引きずらないタイプの人もいれば、何日もイライラしたり落ち込んだりしてしまう人もいます。
また、少数派ではありますがこんな人もいます。
普段は我慢してるけど根がすごいワガママな人は、社会に出ると自分の思い通りになることが少ないので常にストレスを抱えてしまいがちです。
また、最近はコロナ禍で色々と制限があったり、過度に怖がってしまうことによるストレスもありますね。
そうやってストレス過多の状態が続くと身体のバランスが崩れてしまうのです。

デスクワーク

人間は動物ですので、じっとしているのが苦手です。
ですのでアメリカでは1時間に1度は休憩を入れて立ち歩くように、といった指導もされています。
まだまだ日本ではそのあたり徹底されていないことや、後述する姿勢問題、そしてコロナ禍によるリモートワークの増加で、仕事をする環境ではないところでのデスクワークを余儀なくされるということもあり、身体のバランスが崩れてしまいます。

姿勢問題

姿勢が悪い、というのは身体のバランスが崩れているから悪いのか、悪いから崩れるのかとう論争になることもありますが、両方だろう、と僕は考えています。
身体のバランスが悪いから、変な姿勢でないとしんどいということもありますし、何かが原因で悪い姿勢になってしまい、その結果身体のバランスが崩れてしまうということもあるからです。
ただ、ここで知っていただきたいのは〝猫背は肩こりの原因にはなり得ない〟ということです。
今回はテーマ違いなので詳細は割愛しますが、胸をはりすぎてる姿勢のほうが不自然です。
人間が人間である以上、ある程度肩が前にあるのは当然のことです。
なので、なんでもかんでも猫背が原因、猫背矯正などと言ってる治療院は選択肢から外すべきかなと僕は思います。

クセ

無くて七癖、と言われます。
先述した姿勢問題とも絡んでくるのですが、例えば立っているときに無意識にどちらかの足に体重をかけるだとか、座っているときに足を組むだとか、机に肘をつくとかというものや、歩き方や走り方など動きのクセなどで、身体のバランスが崩れてしまうのです。

視力の左右差が大きい

これは姿勢が崩れる原因になります。
というのも、例えば右目の視力が1.5で、左目の視力が0.03とかだったとします。
右目が1.5あると、メガネをかけることはあまりありません。
ですので遠くを見る場合は視力が良いほうの目だけで見るのですが、近くの・・・・例えば書類などを読む場合などは、左目を書類に近づけようとします。
普通の視力差程度なら、書類に対して顔が真正面を向くはずが、視力が悪いほうを書類に近づける、すなわち左目が悪い場合は書類に対して顔がやや右向きになります。
「ホンマかいな」と思われるかもしれませんが、実はこれは僕がそうなのです。
視力差の原因は様々ですが、僕の場合は高校時代の柔道の試合中に相手の親指が左目に入ったことが原因でした。
右目が悪くなるまでの間、左目は0.03、右目は1.5でしたのでメガネは無理と眼科に言われ、左目だけコンタクトレンズをつけるようにと言われました。
でも、面倒だし当時は見えるしであまりコンタクトをつけていなかったのですが、当時専門学校生だった頃クラスメイトに「まっちゃん、なんでそんな顔あっち向けて教科書見てんの?」と言われて気がついたのです。
ですので視力の左右差が大きい場合、身体のバランスは間違いなく崩れてしまうのです。

過去のケガ

特に下半身、例えば足首を捻挫したとかは身体のバランスが崩れる大きな原因になります。
足首の捻挫って、放置して痛くなるなるのを待つという場合もありますし、整形外科ではレントゲンで異常がないとあまり処置せずにシップだけ処方して終わり、ということが多いです。
しかし、足には小さな骨がいくつも並んでいるので、捻挫が原因でその並びが悪くなることで、体重がかかったときにどんどんバランスが崩れてくるのです。
実際、肩こりで当院に受診された場合は必ずそのあたりもチェックさせていただくのですが、足首おかしいなと思って過去のケガのことをお伺いすると「実は小学生の頃にスケートしてて・・・」とか「部活でバスケットしてて・・・」という話をよく聞きます。
そしてそういう場合は、だいたいケガしてから少し期間が経ってから肩がこるようになったと口を揃えて言われます。
やはり足というのは身体の土台になる部分ですので、足のバランスの崩れは全身に影響を及ぼしてしまうのです。

肩こりや首のこりから引きおこされる6つの問題

実は肩こりや首のこりというのは、それそのもの〝だけ〟の問題であるなら、確かにその場限りの対処法をしていればいいかもしれません。
しかし、この肩こりが原因で更に引きおこされる問題があって、それが案外と厄介なのです。

偏頭痛

肩こりを放置していたり、マッサージなどでごまかし続けたりしていると出る代表格のような症状が偏頭痛です。
肩こりが原因で偏頭痛が起こると、治療でもある程度回数や期間も必要になってきます。
また、多くの場合頭痛薬を飲んでしまうため、最初はそれで痛みが消えるものの、どんどんひどくなって頭痛薬が効かない、という段階まで来てしまう人もいます。
そうなってしまうとさらに治すのに手間暇がかかってしまうので、できれば肩こり〝だけ〟のときに対処しているほうがいいのです。
頭痛について詳しくお知りになりたい方はこちら→ 頭痛の治療

めまい

頭痛に引き続き、肩こりが原因で出る代表格的な症状の1つです。
肩こり、首のこりが原因で頭部への血行が悪くなることが原因で、三半規管に悪影響を及ぼしてめまいが出てきます。
病院に行くとメニエルと診断され、ステロイド剤を処方されて終わりというパターンで、肩こり自体を改善させないのでめまいも改善されずに長引くことが多いです。

手や腕の重だるさやしびれ

この症状も、肩こりを放置したりマッサージでごまかしてると引き起こる代表です。
ひどい場合は握力低下を起こしたりもしますし、手が冷たくなるので冬とても辛くなります。
また、こういう症状が出ると頭痛同様に手間暇が必要なため、できればこのような症状が出る前に正しい治療を受けていただきたい、本当にそう思います。

慢性的な疲労感や意欲低下

ここが痛い、どこが痛いというピンポイント的な症状はないけれど、「なんだかずっとしんどい」「やる気が出ない」「だるい」「ずっと寝不足みたい」という症状も肩こりが原因で起こることが多いです。
こういう症状だと、健康問題というよりは社会生活に影響が出てくることがありますし、長引くと「私は疲れやすい体質なんだ」と思ってしまって治そうという気すらなくなってしまうことが一番の問題なのです。

集中力の低下

肩こりは、首から肩にかけての筋肉がかたくなります。
首の筋肉がかたいと、首の血行は悪くなります。
首の血行が悪くなるということは、首から上、すなわち脳にいく血液も減ってしまいます。
その結果、集中力が低下していまうのです。
実際、アメリカの研究でも首のこりと成績との関連性は発表されています。
学生なら成績低下の原因に、大人なら仕事の作業効率の低下と、これも社会生活に悪影響が出る症状なのです。

うつ状態

疲労感や集中力低下ともつながってくるのですが、肩こりや首のこりをずっと放置するとうつ状態になることがわかっています。
うつというのは実は心の病気ではなく脳内の分泌物質が出ないとか出すぎるとか、そういうのが原因ですが、日本ではまだまだそのあたりの情報が行き渡っていません。
そしてそれに首が関連していまして、アメリカではうつ病の治療をカイロプラクターが行ったりします。逆に、というと変な表現になってしまいますが、うつ病の人は肩こりを訴えられることが多いですし、それは日本の教科書にも書いてあります。
うつ病になったから肩こりになったのではなく、実は肩こりを放置しすぎる環境にいてうつ病になったのではないか、という考え方もできるのです。
これに関しては賛否両論色々あるので、同業者や医療関係者からの反論は受け付けませんがこのブログは一般の方向けなので色々と専門的すぎて難関な部分を省略しているということとご理解いただければ幸いです。

肩こりはなるべく早く対処しましょう!

肩こりは、肩こりそのものもつらいことではありますが、それ以上に肩こりが原因となって引き起こる症状も結構めんどくさいことになるのです。
しかも、頭痛もめまいもそうですし、疲労感や意欲低下、集中力の低下などは学生なら成績、社会人なら仕事に直接関わってしまうため、人生を左右しかねません。
検索キーワードの分析でわかるように、肩こりはまず自分で対処し、無理ならマッサージという流れが多いようですが、できれば最初からしっかり〝治す〟ほうを選択していただければ幸いかと思います。

まとめ

さて今回は、肩こりはどうしても治療の優先順位が低く、放置したりマッサージでごまかしたりした結果、偏頭痛やめまいが出たり、手や腕がしびれたり、ずっとしんどい感じがしたり集中力が落ちたり、そして最悪うつになってしまう恐れもあるから、なるべく早く肩こりは治しましょう、という話でした。
肩こりのセルフケアの動画等はかなり出回っていますが、数年来の肩こりで、マッサージでしのいでたという方などはあまり効果がありません。
できればもまない、強い刺激で矯正しないところでしっかり身体のバランスを整えて、肩こりの原因から根こそぎ改善していくといいかと思います。
ぜひ肩こりをお持ちの人は、肩こりを侮らずに対処してくださいましたら幸いです。

肩こり、どこに行っていいかわからない
そんなときは当院にご相談ください

もし今この記事のお読みのあなたが、慢性的に肩こりをお持ちで、なおかつ整体や整骨院に通っているという場合、肩こりが改善してない時点で今の治療はあなたの肩こりには合っていない可能性があります。
また、肩こりだけどマッサージくらいしか行ってない、どこに相談したらいいかわからない、そういう人もおられるかと思います。
あまり手前味噌のようなことは言いたくないのですが、僕の臨床経験年数はもう25年近く、患者さんを治療したのべ人数は20万人を超えますので、あなたの肩こりを改善するお力になれると思います。
まずはお電話かインターネットでご予約をお取りいただき、お電話なら「肩こりで」と受付にお伝えください。
インターネットの場合は〝ご連絡事項〟の欄に詳しく症状を書いてご予約くださいませ。

(柔道整復師・鍼灸師 松村正隆 監修)

インターネット予約はこちら
電話予約はこちら