西宮市まつむら鍼灸整骨院院長の松村です。
5月になりました。
ゴールデンウィークが終わると、一気に相談が増えるのが五月病。
最近では時期が少しズレることもあり、5〜6月に出てくることが多いと言われています。
また、今年は五月病になる人がとても多くなるのでは?と予想されております。
症状としては、食欲不振であったり、やる気が出ない、なんだか気分が落ち込むというメンタル的な症状とともに肩こりや首のこり感、背中のはり感や痛みなどを訴えられるケースが非常に多いのが特徴です。
今回は、五月病の原因、それになぜ今年は五月病が増えるのか、そして五月病の対策について書かせていただきました。
もし食欲不振ややる気が出ない、最近になって首や肩がこるようになった、気分が落ち込むという症状に思い当たる場合や、大切なご家族がご友人がなんだか不機嫌だったり無気力だったりしんどそうにしている場合はぜひお読みください。
五月病の原因
超絶カンタンに言ってしまうと、ストレスが原因です。
「いや、今の職場は楽しいし、周りは良い人ばかりなんだけど」と思われるかもしれませんが、この場合のストレスというのはネガティブな要素ばかりではありません。
人間は・・・、というか多分生き物は急な環境の変化そのものがストレスになります。
例えば猫や犬が新しい飼い主になると、ストレス症状が出ることがあります。
熱帯魚や金魚でも、新しい水に直接入れるとダメな場合があります。
新学期や入学、卒業、就職、異動・・・・などの環境の変化そのものがストレスとなってしまい、その結果として脳のストレスを感じると興奮する部分が長時間興奮し続けてしまい、脳の他の場所が上手く働かない状態が出てくることが五月病の元となります。
今年は五月病の人が増えるかも?
「なんだ、環境の変化が原因なら私(僕)には関係ないや」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、今までは新学期や入学、卒業、就職、異動という目立った転機が原因でしたが、今年は我々全員が転機になることがあります。
それは、コロナ騒動。
マスクの強要、罹患者の強制隔離などあまりにヒステリックな騒動で、数年間本当にストレスでした。
しかしマスクはようやく任意となり、5月8日にはやっと5類に移行されます。
テレワーク主体だった会社の中には、出社するということに切り替えるところも出てきています。
大学時代の大半をマスクしてすごした新入社員は、もしかするとマスクを外すことを指示されるかもしれません。
僕にしても、今までマスクを強要されるのが嫌で嫌で仕方なかったですが、今ようやく正常化されて安心してはいますが、それはそれで「あれはなんやってん、ほんま理不尽な」というモヤモヤ感が頭から離れないです。
このコロナ騒動の変化で例年より五月病が増えると言われていますので、僕もあなたも「それほど何も転機らしい転機ないから大丈夫」とは言えない状況かもしれません。
五月病にならないための3つの対策とその理由
五月病は、西洋医学的には「適応障がい」「抑うつ状態」と診断されることが多いです。
しかし僕としては、そういう診断をすることで本当に「適応障がい」「抑うつ状態」になってしまうリスクがあると考えています。
それよりも五月病にならないようにする、五月病かもと思ったときに対応するほうが賢明かなと思います。
そこで五月病の対策について書いていきたいと思います。
また、なぜその対策をしたほうがいいかがわかると、五月病の対策の効果もさらにアップしますので少し長くなりますが対策だけでなくその理由も一緒に書かせていただきます。
適度な運動
身体を動かすとき、全身に指令を出すのは脳です。
例えば単純に〝走る〟という行為。
人間が野生だった頃、走らないといけない状況というのは獲物を追いかけるときか、自身が獲物となってしまったから逃げないといけないときか、です。いわゆる〝闘争か逃走か〟という状況です。
よく〝緊張状態のときは交感神経、リラックスしているときは副交感神経〟と言われますが、運動時は交感神経が優位になります。
運動をしているときというのは緊張状態で、かつ脳が全身に指令を送っている状態です。
そんな余裕のない状態のときに「あいつ、ムカつくよな〜」とか「あの上司、本当嫌だわ」ということを考えられなくなる、というか考える余裕がなくなるのです。
ストレスの原因って、なくせることのほうが少ないです。
問題はそのストレスの原因について四六時中考えてしまうか、忘れる時間帯を作るか。
また、一旦交感神経にスイッチを入れると運動をやめたときに交感神経がオフになり、副交感神経のスイッチが入ること、運動によって身体に適度なダメージを与えることでそれを修復しようと成長ホルモンが出て深い睡眠をとりやすくなることから、適度な運動はとてもおすすめです。
タンパク質とビタミンミネラル等が多めの食事
脳というのは神経でできています。
その神経は、糸のようなものですが、一本の糸がずっとつながっているのではなく、系と糸が連結しています。
その連結部分から〝神経伝達物質〟というものが出て、糸から糸へ信号を送るのです。
その神経伝達物質ですが、タンパク質が原料です。
そして神経伝達物質の中には、タンパク質だけでなくビタミン類が作用して作られるものもあります。
ちなみに気分をプラスに変えることから〝幸せホルモン〟と言われるセロトニンも神経伝達物質の1種です。
セロトニンの原料はトリプトファンというアミノ酸ですが、これが多く含まれるものは肉や乳製品、卵、豆などです。
パスタやうどん、ラーメンなどは糖質が多い食事です。
糖質を摂取すると血糖値の上昇だけでなく脳内でドーパミンという快楽を感じるホルモンが出るのですが、糖質を摂取しないとドーパミンが出にくくなってしまうこともあるので、低血糖時にイライラしたり不安感が出てしまったりすることがあります。
糖質を摂るな、ということではなく、同じ量であるならば糖質よりタンパク質が多めの比率の食事にすることが好ましいかと思います。
思い切って有給休暇を取って休む
五月病になってしまう方の中には、責任感が強すぎたり、完璧主義的な感じになってしまっていたりする人がおられます。
「私(僕)が休んだら業務が・・・・」と思ってしまうかもしれません。
周りに迷惑がかかる、と思ってしまうかもしれません。
でもちょっと視点を変えてみてください。
たしかに会社は社員さんがいてこそ成立します。
しかし、あなた一人が欠けたことで業務が回らないということは、会社という構造上あり得ないのです。
そのために他の社員さんがいるわけです。
一時的に他の社員さんの負担が増えたとしても、他の社員さんも子育てで育休を取ったり風邪などで休むこともあるわけですから、そこはお互いさまです。
他の社員さんをフォローしなければいけないときが、必ずくると思いますので、そのときに恩返しするくらいのつもりで有給休暇を取ってゆっくり休んじゃいましょう。
五月病の対策だけでは足りない、そんなときには
上記3つの対策、すべてをできる人はそれほど多くないと思います。
ではどうするか?
脳の誤作動で身体の不調が出るならば、その逆もまたあり。
身体を整えることで脳を正常化することもできます。
身体の左右対称性が崩れていると、循環が悪い部分が出てきます。
いくら栄養を摂っても、血液の流れが悪いとそこに栄養は行き届きません。
いくら寝ても、眠りが深くなりません。
身体の左右対称性を整えることで、血液の流れが正常になり、交感神経と副交感神経のバランスも整ってきます。
あとは食事の栄養バランスを気をつけるだけで、脳のバランスも整ってきます。
「健全な精神は健全な肉体から」と書くと根性論者のようですが、心と身体はお互い影響しあい、バランスを取り合ってます。
身体を整えることは、五月病対策としてはとても有効な手段だと思います。
まとめ
さて今回は五月病とは、ということで五月病の原因と五月病の原因について書かせていただきました。
五月病は、なかなか「あ、私(僕)今五月病だ」と認識しにくいものです。
なんだかダルい、なんかイマイチやる気が出ない・・・・というサインが出ていましたら、ぜひ五月病対策か身体を整えるかをしてください。
身体のバランスの崩れは自分ではわからないことが多いので、身体を整えて五月病対策をしたい場合は当院にご相談くださいませ。