トンデモ予防法、トンデモ健康法にご用心 – 西宮のまつむら鍼灸整骨院 院長のブログ

トンデモ予防法、トンデモ健康法にご用心

最近の新型コロナについての本当のところは「コロナあれこれ」に書かせていただきましたが、こうも新型コロナ騒動が出てくると、それに比例して色んな〝トンデモ健康法〟や〝トンデモ予防法〟が出てきます。

タチが悪いな、と思うのが、拡散している人は、それら〝トンデモ健康法〟や〝トンデモ予防法〟を心底信じていて、親切に教えてくれる良い人ってことなんです。

やっぱり、良い人が自分っが信じていることを目をキラキラさせながらお勧めしてくると、思わず信じてしまうじゃないですか。。。

今、SNSでもそれ系のシェアむっちゃ増えてます。
そのエセ予防医学を実践して、変に安心しちゃって体調を崩す・・・ってことも多いです。

ただ、ある程度は「信じる者は救われる」って世界ですので、すべてが健康に悪いわけでもない、からまためんどくさい。

そこで今回は、ある程度の真実、とともに、このコロナ禍の中でどういうスタンスでいるべきかをお話させていただければと思いますのでお付き合いくださいませ。

 

〝〇〇するだけ〟はほとんどウソ

これはダイエットと同じですね。
後述しますが、免疫機能はそこそこ複雑です。
なにかをしただけで新型コロナに感染しない、なんてことはありません。

例えば僕の周りだと〇〇〇〇(漢字4文字)が最近ひどくシェアされています。
あっためるだけでコロナに罹った人が3日で治ったとか言ってます。

ありえない。
それはたまたまその人が3日で発熱しなくなっただけでしょう。
たった、1例、2例をあたかも効果があったかのように喧伝しています。

コロナに罹ってしまった基礎疾患持ちの方がそんなのを信じてしまって「僕は〇〇〇〇で治すんだ」と言って酸欠になっちゃったらどうするんだ、という話です。

ペットボトルに入った水素水や、水素発生装置と同レベルかと思います。
(水素は非常に小さい物質なのでペットボトルだとすぐ抜けます。ちなみに水素はむちゃくちゃ不安定な物質ですぐに酸素と結合するため、水素発生装置なんて風呂場で可動させたら、風呂場は水素爆発します)

SNSでのそれ系の投稿は最初から目に入れないようにしましょう。

 

そもそも免疫力は上がらない

「〇〇で免疫力ア〜〜〜ップ!」なんてよく言ってます。

本当にそうなのでしょうか?

免疫のことをあまり詳しく書いてしまうと、長文になる上に難解になってしまい、かつ専門用語の羅列になりかねないので割愛しますが、そもそも免疫とはシステムですので「力」ではありません。

システムが正常に働くか、働かないか、それだけです。

新型コロナウィルスで重症化したのは、〝サイトカインストーム〟と呼ばれている、免疫システムの暴走です。
自身の免疫が自身の肺を攻撃することで肺炎になっているのです。

言わば、免疫システムが正常であれば健康なわけで、〝力〟という定義でないものの力を上げることなどできないのです。

 

薬は使い方次第

トンデモ予防法、トンデモ健康法を提唱して「免疫力アップ」って言ってる人に限って、薬を否定している人が多いです。

多いのは鎮痛剤系の全否定。
例えば、軽い偏頭痛程度なら、原因を改善せずとも先に頭痛薬を飲んで痛みを取ることで、原因も無くなってることもあります。

ただ、その結果を経験することで、鎮痛剤信者になってしまい、なんでもかんでも鎮痛剤で誤魔化すようになることがいけないだけで、的確、適切に使う分にはそれほど害はないのです。

解熱剤も同様です。
確かに発熱しているのは免疫機能が働いてる証拠です。

しかし、熱を発するということはエネルギーを使います。
子供や高齢者、体力のない方が「発熱は免疫が働いてるから無理に下げたらダメ!」ってのを信じて解熱しないと、どんどん体力を奪われていきます。
また、発熱するとしんどいですし、節々が痛くなったりもします。
そのせいで食欲も低下しますので、栄養やエネルギーは摂取できない、でも発熱でむちゃくちゃ消耗する・・・となれば、治る風邪も治らなくなります。

まさに免疫システムが機能低下を起こしてしまうのです。

結局これも程度や状況の問題ですし、解熱剤系でもイヴプロフェンとアセトアミノフェンとでは「解熱」という結果は同じですが、それに到るプロセスは違うので、それらをしっかり把握して使うべきではないかな、と思います。

もちろん、それは一般の方々には難しいので、医師や薬剤師の指導が大切になってきます。

 

ホントはすごい、西洋医学

日本が先進国になるにつれ、ストレス系の症状が増えました。
また、デスクワークの増加に伴い、肩こり、慢性腰痛など、バリバリの西洋医学にはまだ科学的根拠を積み上げていないジャンルでお悩みの方が増えてきました。

実際、欧米ではこのあたりの研究は進んだとはいえ、まだまだ未知の部分も多いです。
気功的なものも、量子力学がもっとわかるようになれば科学的に証明できることもあるかもしれませんが、まだまだです。

東洋医学の経穴(ツボ)なんて、その経穴(ツボ)の部分を解剖しても何もないのですが、そこに何かしらの刺激を与えると、どこかの何かに効く、という事実だけは存在します。

整体にしてもそうです。
たしかに科学的には証明されていませんが、ゆがみが原因の症状であれば、ゆがみを整えれば治るという事実はすでに存在しています。

単に科学が整体だ、鍼灸だという分野に追いついていないだけ、です。

ただ、じゃあ西洋医学は製薬会社の利益のためのものか、というとそんなことはありません。
医師はその手先ではありません。(まあ命を扱わない、医療人としてモチベーションの低い医師が存在するのも事実ですが)

例えば新型コロナウィルス感染症であれば、感染しにくいようにする、感染しても重症化しないようにする、そのために免疫システムの正常性を維持するという点では東洋医学は素晴らしく効果を発揮するでしょう。

しかし、いざ感染してしまった場合、例えば解熱ならアセトアミノフェンを投与するべきかもしれませんし、重症化してるのに鍼を打つバカはどこにもいません。

なんでもかんでも西洋医学を否定するというのは、間違っているのです。

要は使い方です。
感染症なら、圧倒的に西洋医学に頼るべきなのです。

 

基本は血液循環と酸素と栄養

血行を良くしたらなんでもかんでも元気になるか?というと、そうではありません。
血液というのは、栄養や酸素を運びます。

逆に、いくら血行を良くしても酸素と栄養が足りていなければあまり意味がありません。

しっかりと呼吸できる身体(身体にゆがみがあると呼吸が浅くなります)、しっかり巡る血液、そしてバランスの良い食事、これが免疫機能を落とさない基本となるのです。

 

栄養はバランスが大切

栄養に関しては。本来それだけで記事を作るべきですが、とりあえずは触りだけ。
まずはもうおわかりかと思いますが「ビタミンCで免疫力アップ」なんてことはありません。

必要な栄養素をバランスよく摂取することで、栄養素同士が作用しあって機能するのです。
例えば脂肪もそうです。
最近よく言われるオメガ3ですが、これもオメガ6との比率で免疫機能に良い影響を与えます。

単にビタミンだけでもないですし、オメガ3だけでもないのです。

ビタミン、ミネラル、アミノ酸、良質な脂、食物繊維、そして適量で良質な糖質をバランス良く摂取することがとても大切です。

もちろん、毎日年中無休で修業のように食事に気をつけるってのもしんどいです。
好きなものも楽しみつつ、サプリメントを併用したり、スナック菓子やインスタント食品等は食べる頻度をコントロールしたりして、楽しみながら健康を維持すればいいと思います。

 

まとめ

正論は人を傷つける、とわかっていながら正論を書いてしまいました・・・
ただ、今回のこのコロナ騒動とそれに伴う不条理な緊急事態宣言、そして飲食店への無理な自粛要請など、僕は腹が立って仕方ありません。

そして、その騒動に乗じてトンデモ情報が拡散していくのも許しがたいのです。

事実、僕の同業者でも「骨盤矯正で免疫力アップ」とか言ってる人もいます。
火事場泥棒、とまではいきませんが、専門家としてどうよ、と思ってしまいます。

もうかれこれ25年、人様の身体を触らせていただきました。
のべ人数にすると20万人ほどになります。
その経験の中で、何か1つやったからなんでも治るようなものは存在していませんでした。
もしかしたら臨床経験が50年くらいで述べ人数100万人くらいになるとまた違う世界が見えるのかもしれませんが、とりあえず今の僕の臨床経験から、温めるだけで異常な早さで病気が治ったり、手術が〝絶対〟必要な人が一瞬で完治するような奇跡は目にしたことがありません。

そういう人がいた、という話は聞いても、再現性がない。
手術が必要、とある医師は言ってても、それが絶対でなかったというだけ、なんてことがほとんど。

なので、変にトンデモ情報を信じて健康を害してしまわないように、との思いから、今回は書かせていただきました。

(柔道整復師・鍼灸師 松村正隆 監修)